寺山修司

『家出のすすめ』 寺山修司

ネットでは、家出人用の掲示板があって、そこでは家出した少女らが、宿と食事を提供してくれる相手を求めるメッセージを書き込んでいる。家出少女を受け入れるのは、たいてい男で、「神」と呼ばれる。現代における家出の理由は様々だろうが、家庭が崩壊して…

寺山修司 マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや 『寺山修司歌集』

マッチ擦るつかのま海に霧ふかし身捨つるほどの祖国はありや《歌意》マッチに火を点けると、火に照らされて海に霧が深く立ち込めている情景が浮かび上がる。私が命を捧げて守るに値するほどの祖国はあるのか。《解説》 場所は波止場、時間は夜に近い夕暮れだ…